角田光代さん、お久しぶりです〜〜。
角田さんの作品はとっても好きだけど、いつも思うのは、主人公にはまず共感できないってことだ。

不倫相手の子供を誘拐したりしないし、幼稚園の子供の友達を殺したりもしないし、好きな人のために横領もしない。
 
だけど、もしかしたら自分の心のなかにあるかもしれない汚れた部分をザクッと切り取って、ポンと目の前に差し出されたような気分になることがあるんだよねぃ。
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<きのうの日没直後の南の空 真っ二つに割れた月> 


主人公にはまったく共感できないけど、すごく心に残る。

一番好きなのは『八日目の蝉』かなー。
だいたい焦点が当たるのは第1部だけど、栞子は2部が好き。誘拐されてた子が自分の家に戻されてからの彼女の葛藤みたいなのがとっても深く心に刺さったわー。
 

さて、今回読んだのは過去に掲載された作品を集めた短篇集だ。

 

最後に収録されている表題作「私はあなたの記憶のなかに」は印象的な場面から始まる。

ある朝夫が起きたら妻が書き置きを残していなくなっていた。
 
さがさないで、と妻は書いていた。私はあなたの記憶のなかに消えます。夜行列車の窓の向こうに、墓地の桜の木の彼方に、夏の海のきらめく波間に、レストランの格子窓の向こうに。おはよう、そしてさようなら。 P.250

こんな書き置き見たら探さないよね。もうこの文章と思い出だけを大切にして生きていくみたいな気がするわ。
ま、夫はその思い出の場所を訪ねて探すわけだけど…。


8篇とも、言っちゃあ曖昧な終わり方なんだけど、すぅっと霧の中に吸い込まれていくような、でも先がぼんやりと見えるような、そんな感じ。
1つ1つの物語にグッと入り込めてどんどん読み進んだわ。

角田さん、いいなー。




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