これは去年買った苗を鉢に植えてベランダに置いているものだけど、父はずーっと庭で育てていた。
ハナミズキの下の方に植えてあって、日当たりなんかもクリスマスローズに適したように考えていたのだろう、特に日差しの強い夏には遮光をしたりして、一生懸命世話をしていた。
「花は裏切らないからな」と言ってたのを思い出す。
ハハハ、栞子は父の期待を裏切ったのかもしれないね。まぁ、そこはこだわらないでいいか。
その頃の栞子と言えば、朝薄暗いうちから家を出て夕方日が暮れてから帰宅するというような、必死で働かなければならない時期で、じっくり庭の花を見たこともなかった。
父が亡くなってから放置していたものだから、たくさんあったのが、ほんの1輪か2輪が寂しそうに咲いてるのを見て、あぁ、クリスマスローズってこんなにステキな花だったんだと気づいたのだ。
<こちらは濃いパープル 個性的な雰囲気があって好き もうすぐ咲くね>
考えてみると、栞子が惹かれる花って「茎がすっと伸びて、あまり大きくない花がちょっとうつむいて咲く」 カンジのが多いよなー。
これで本当の完結かな。
番外編の前作は過去の話だったけど、こちらは本編から何年か後の未来のお話。
弓子がお母さんになってて、びっくりした。
三日月堂も軌道に乗り、大きな機械を入れて稼働しているようだ。
例によって忘れてることもいっぱいあるので、もう一回本編を読まなきゃなと思ったりもするけど、最後までほんわかあったかい、じんわりと涙が浮かんでくるようないいお話だった。
出会えてよかったなーと思えるシリーズだ。
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